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気になる数字をチェック! 4 『31』

Blog 2014年1月17日

Glory will fly in a low-Earth orbit of 438 miles (705 km) altitude, which is about the distance between Boston and Washington. Credit: NASANASA Goddard Space Flight Center enables NASA?s mission through four scientific endeavors: Earth Science, Heliophysics, Solar System Exploration, and Astrophysics. Goddard plays a leading role in NASA?s accomplishments by contributing compelling scientific knowledge to advance the Agency?s mission.Follow us on TwitterJoin us on Facebook

GPS(グローバル・ポジショニング・システム;Global Positioning System,全地球測位網)は、かなり身近なものになってきた。カーナビはかなり普及しているし、急速に浸透しているスマホでもGPS機能の搭載されたものが普通になってきた。

ではどうやって自分の位置を計っているのだろう…? 何となく人工衛星からの情報を受信して位置を特定しているというのは聞いたことがある。そこで、ちょっと調べてみた。GPSの人工衛星の正式名称はNAVSTAR(ナブスター)衛星。1978年に最初の衛星が打ち上げられ、現在、アメリカ空軍第50宇宙航空団で運用されているとのこと。高度約2万kmの6つの軌道に4機ずつ、24機の衛星が12時間かけて地球を周回している。7機は別の軌道上にあり、複数機の故障があってもカバーできる体制を確保し、合計31機の衛星で運用されている。耐用年数があるため、毎年、新しい衛星を打ち上げて補充しているようだ。

衛星には原子時計が積まれ、時間情報と軌道情報を送信しており、4機の衛星から受信できれば位置が計算できるとのこと。複雑な演算によるらしいが…。通常は地上に障害物が無ければ常時6機位の衛星から受信可能できるようになっているらしい。高層ビルなどの影響で受信できるのが3機以下になると測位が不可能となる。

それでも誤差はあるので、受信側でも色々と補正の工夫を行っているとのこと。カーナビでは、車側に加速度センサやジャイロなどを搭載して補正しているとともに、トンネルなどでも対応できるようにしている。因みに日本は新車販売におけるカーナビの装着率は世界一だそうだ。

GPSは米軍が開発したシステムなので、汎用的にはGNSS(グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム;global navigation satellite system,全地球航法衛星システム ) という用語が用いられる。ロシアを始めEUや中国、インドがシステムを構築中という。日本はJAXA(宇宙航空研究開発機構)がGPSを補完する形で常時4機の衛星から受信できるシステムを構築中で、準天頂衛星システムといい、既に初号機は打ち上げ済みとのこと。

さて、人工衛星といえば、偵察衛星や気象観測衛星、通信衛星、放送衛星等々、聞いたことがあると思う。地球の周りを回っている衛星もあれば、地球軌道を出て遠くまで探査に行く衛星もある。では、地球の周りをどのくらいの人工衛星が回っているのだろうか…。JAXAによると、これまで7000個くらい打ち上げられ、現在でも3500個くらいが地球の周りを回っているらしい。衛星以外にもロケットの機体などが宇宙のゴミと化して回っている。衛星同士の衝突や地球への落下があるので、直径10cm以上のものは地上からレーダーで監視しているという。JAXAではこれらの宇宙ゴミ(スペースデブリ)をお掃除する衛星の研究に着手したそうだ。えらい!