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気になる数字をチェック! 7 『23施設』

Blog 2014年7月4日

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北大ビジネス・スプリング

今回は、事業化支援に関する数字についてのお話です。

表題に掲げた「23施設」は、当ウェブサイト「R&BPマガジン」の「空き部屋の鍵あります」及び北海道経済産業局のウェブサイトにおいて紹介中の、“事業化支援(ビジネス・インキュベーション)機能”のある北海道内の事業者向け貸し施設の数です。

インキュベーションとは“卵から雛をかえすこと”を意味する言葉で、「ビジネス・インキュベーション(BI)」とは、簡単にいうと「新規事業の立ち上げを支援し、成功するよう導くための種々の取組」を意味します。ビジネス・インキュベーション施設(インキュベータともいう)は、新規事業の立ち上げを目指す人や組織を単に受け入れるだけではなく、そこに常駐する「インキュベーション・マネジャー(IM)」と呼ばれる人が経営や研究開発等に関する支援を一定期間行うことを目的とした施設であって、単なる「貸し部屋」とは異なります。
例えば入居者が起業者である場合は、会社経営に携わったことがない方が多いため、経営全般について様々な悩みを持っています。事業はあくまでも起業者自身が行うものですが、手助けがあれば未経験者でも成功する確率が高まることから全国各地で同様の施設が整備されており、現在では約500施設あるとも言われています。
なお入居者としては、新規開業はむろんのこと、既存の企業であっても新分野への進出や、共同研究による新商品開発も含めて幅広く対象としています。また共同研究においては、自社技術だけに頼らず、外部との連携によってより多くの知識や技術を動員し、効果的・効率的な研究開発や新たな価値創出につなげようとする、いわゆるオープンイノベーションという考え方が近年注目されており、北大R&BPが推進する産学官連携による研究も、その取り組みの一つです。

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コラボほっかいどう

地域における産業振興政策には、大きく分けて「立地支援(誘致)」「既存企業支援」「開業支援」の3つがあり、これらを組み合わせることで地域経済の活性化を図ります。BI施設の使命は、起業者等の成長を加速させることであり、特に「開業支援」において果たす役割が大きく、自治体による入居者への賃料補助などの支援が用意されている例(北大ビジネス・スプリングにも北海道及び札幌市の補助制度がある)が多くあります。また、BI施設では、入居期間に上限を設けて一定期間集中的に支援することが多いようです。