北キャンレポート

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気になる数字をチェック! 第13回 『127万人』

この数は2013年に日本全国で亡くなった人の合計です。さいたま市の人口が約120万人ですから、年間で一つの大きな都市の人口と同じぐらいの人が亡くなっている計算です。1975年以降、死亡者数は増加傾向をたどっており、2003年以降は年間100万人を超えています。今後2030年ごろには160万人弱になるであろうといわれています。現在の死亡年齢のピークは85~89歳で、80歳以上の死亡数が全体の58%となっています。

現在、約80%の人が病院で亡くなっています。今後、多死社会を迎えると現在の病院数がそのままでも約40~50万人の最期の看取りの場所がなくなるといわれています。そして、国は病院を減らしていく方針です。では、私たちは多死社会に向けてどうすればよいのでしょうか。

127万人
 
昔は家族を家族が看るという時代でした。今の日本は介護保険もスタートし、高齢者の生活は家族のみならず、社会サービスも利用するようになってきました。そして人々が住み慣れた町で暮らし、最期を迎えられる町づくり、つまり「地域全体で高齢者を看ていく」環境づくりが進められています。

社会サービスの内容も科学技術の進歩に伴い、テレビ電話やスマートフォンなどの機器も活用されるようになってきました。例えば、離れて暮らす親の活動状況をセンサーでモニタリング。異常を家族にメールで知らせることで、いつでも親を見守ることができます。その他に、毎日測定した血圧データが自動的に主治医に送信され、健康状態をチェックできるシステムもあります。このような技術や仕組みが充実していけば、いままで病院しか選択肢がなかった人たちが住み慣れた町で生活し、最期もその町で迎えることが可能となってくるのではないでしょうか。

しかし、ただ見守られているだけでは一方通行で、孤独感が生まれてきます。核家族化、高齢化を経て、「多死社会」を迎える私たちは、科学技術に頼るだけではなく、地域全体で「高齢者を看ていく環境づくり」を考えていく必要があるのです。

(児玉あずさ・2014年度北海道大学CoSTEP本科生)

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